SSブログ

電脳千句第7  賦何水百韻  四折裏  2016.10.24~2017.11.6

code1.jpg


     冠や裃要らぬ嬉しさよ               梯

     さても今宵は箏(こと)など聞きに       花

    つつがなく帰りきませと門口に           草

      なごりの雲の行くもすずしき           舎

   湧く水に胸の透きゆく時を得て           風

     かづらの橋を揺らす春風            香

   咲き満つる神代の花のめでたさに         月

     日のあたたかく鶯の声              姫
   

   

      




 

  

   <進行表はこちら

 








コメント(35) 

電脳千句第7 賦何水百韻 四折表  2016.10.24~

pacifico.jpg


   引鶴に絡繰り唐子逆立し             月

    かいやぐら消え雲の棚引く           姫

  この浦に漁り小舟を漕ぎ出して          歳

   糸たぐり寄す罪ぞかなしき            衣

  なにゆゑか雑魚の命もいとほしく         花

   しはぶきひとつ冬空の下             梯

  凩の吹くもふかぬもうき名にて           舎

   ただ身すがらに慕ひ来ぬれば          草

  いくたびの闇をくぐりて秋の月           歳

   まつりごとには稲の穂をつみ           風

  小牡鹿の声聞く里の直会に             姫

   色なき風のわたる平城山                月

  いにしへを知るは樟ばかりなり           衣

   位捨つれば人も問ひ来ず             歳
  




 

 

 

進行表はこちら

 









コメント(56) 

電脳千句第7 賦何水百韻 三折裏 2016.10.24~



  遠山に東風のたよりのとどくらん      舎

   おびただしくも青柳の糸          草

  すいすいと飛べる燕のうらやまし     香

   などて翁は籠を作るや           風

  忘れ得ぬ薫り残りし玉手箱         姫

   ほのと紅色てのひらの貝         月

  しらじらと明くる月夜のかたみとは    衣

   またの逢瀬を契る七夕          歳

    ひとり居の宿に侘しき遠砧        梯

   やすらふうちに時は過ぎ行き      歳

  物語書きはじめむと紙と筆        草

   あくがれあかす花のあだし野      舎

  みやこより流行り始める春着あり    風

   鄙の弥生に何ぞ求めむ           香




          

 

進行表はこちら

 






コメント(50) 

電脳千句第7  賦何水百韻  三折表  2016.10.24~

hanabusa.jpg


        微かなるいくさの声は風に乗り         衣

        ひとのこころのやみのふかさよ        歳

       やがてみな西の涯へと往くものを        梯

        こゑも細りし冬の蚊なれば           花

       黒髪の冷たく重く寝もやらで           草

        ぬば玉の夜の衣返しつ             舎

       うたてしと起きて来る子のしらみぐさ         風

        秋のいで湯に流すしがらみ           香

       産土神の千木に遊べる昼の月          月

        かそけき音は光より生(あ)れ          姫

       歌よみのあづま下りのつらねうた         歳

        僅か濁れるもてなしの酒             衣

       厨には菜を切る音のよくひびき          花

        手毬つく子のすがた優しく            梯



       

 

進行表はこちら

 




   

コメント(55) 

電脳千句第7  賦何水百韻  二折裏  2016.10.24~

GCollection3.jpg

     くたびれて寝ぬる合間を夕さりぬ          風

     事あり顔を見るも見ざるも              香

    まほらまの山辺のみち鐘かすみ           月

     水温むころ旅立ちし人                姫

    墨染めに花のひとひら舞ひおちて          歳

     夢のまにまに蝶のたはぶれ             衣

    髪さげし乙女子の声はんなりと            花

     撫で育てしを奪ひゆくきみ              梯

    夏にたゞ隔てじと慣へども              舎

     あけやすき夜の月はいづちに            草

    ひたひたと山の魑魅(すだま)の近づくや       香

     いをなどを食ふ者のすさまじ             風

    外つ國の銀(しろがね)の匙磨きつつ         姫

     閼伽水汲める古渡りの椀(まり)           月
        
         


         



                    

進行表はこちら


コメント(53) 

電脳千句第7  賦何水百韻  二折表  2016.10.24~

bakerypaul.jpg       

     憂きことの重なるあした霜白く          花

      心づよきは老いの方人(かたうど)       梯

     此の山を越えば信濃のつかまの湯       舎

      み寺のいらか若葉がくれに           草

       連れ立ちてつつましげなる蝸牛     香

        たはむれせんと生れ出づる世         風

     たらちねの母の刺し子の麻の葉も       姫

      片時去らず想ふよすがに           月

     鮎落ちて京(みやこ)に近き皿の上       衣

      訪ふ里の鶉鳴く宿                歳

     琵琶の音に誘はれ仰ぐのちの月        梯

      揺らす人なき柴の戸の揺れ           花

     うつし世にかなはぬ恋と知りながら       草

      なみだの川に架かる継ぎ橋           舎
        




    

 

  

                    

進行表はこちら


コメント(54) 

電脳千句第7  賦何水百韻 初折裏  2016.10.24~

birds2.jpg      
      

     大路ゆく網代車の物見窓              朝姫

       揺るるにまかす夢のあとさき           如月

     契りきや花の舞ひ初むこぞの里           衣

       思ひ募れば陽炎の燃ゆ               歳

     やはらかな牧を駆けゆく春の駒           梯

       萌黄匂の裾のゆらぎて               花

     折節はこころなきみも目を細め           草

       霧のしじまに盃を受く                舎

     かたわれの月を迎ふる高館に             風

       鳴くを忘れし虫のひと籠               香

     尼削ぎのみ髪傾げてをさな顔              月

       あな麗しき水茎のあと                 姫

       濃く薄く心のうちをうつしける               歳

       つがはぬ鴛鴦をしのぶ独り寝            衣

  

                     

進行表はこちら

       


コメント(67) 

電脳千句第7 賦何水百韻 初折表 2016.10.24~

yarigatake2.jpg

    秋風や雲うち払ひ山尖る             楽歳

    つるぎを照らす月はありあけ          羽衣

   文机にすすきひともと置かれゐて        路花

    近づく冬の足音をきく               夢梯

   ゆるらかに磯わたりゆく田鶴のこゑ       蘭舎

    水棹のしづく散らす潮々             千草

   つぶれ石並べて遊ぶ子らの居り         遊香

    明けて涼しきるり色の空             梢風

      
       





   

   

                    <進行表はこちら




コメント(27) 

電脳千句第七 準備ページ

bluedaisy.jpg

 エントリーのご案内

電脳千句第七の百韻を始めましょう。みなさまの参加を歓迎します。参加いただける方は、コメント欄を使ってご連絡ください。

これまでの発句は、第1百韻 梢風、第2 蘭舎、第3 楽歳、第4 楽歳、第5 夢梯、第6 羽衣が担当しました。

第7百韻の発句は、まだ発句をお出しになっていらっしゃらない方が優先します。参加の連絡のさい、あわせて発句をお出しいただけると幸いです。今年は10月末が旧暦10月のはじまりなので、当季はいまのところ晩秋。出発が遅れると冬季になります。

百韻は1年にわたりますので、千句完了までにあと4年あまり。そのころ楽歳は80の耄碌ジジイです。残り少ない機会ですのでお急ぎください。

 楽歳敬白

 エントリーの順

 ① 羽衣

 ② 路花

  ③  夢梯

 ④ 蘭舎

 ⑤ 千草

 ⑥ 楽歳

 ⑦ 遊香

 ⑧ 梢風

 ⑨ 朝姫

 ⑩ 如月


コメント(9) 

電脳千句第六 御何百韻 四折裏 2015.7.24~2016.9.16

hinangoya.jpg

   墨にほふふところ紙や秋の風      香

    くさの名に似る女童の名も      風

   うす紅の細長に濃き袿(うちき)着て  梯

    帆上げ出づればかすむ島影      歳

   のどらかに途切れとぎれの水主の唄   花

    引きゆく鶴の餞とせむ        月

   花あかり奥へ奥へとしたふ道      舎

    筑波はるかに仰ぎ見る春       衣

     

<進行表はこちら>


コメント(35) 

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。