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電脳網千句第9 賦白何百韻 2折裏  2019.2.1~

bakedtomato.jpg


  田の神の坐(ましま)す水辺幤きよく   月
    笛に太鼓に歌ぞながるる       歳
  ねんごろなまうけ調ふおん館        
    雲のはたてに何ながむらむ      舎
  花かつみ旅の翁の道連れは        衣
    笈に檜の笠杖に矢立も        
  重き荷を背負ひて馬のつぶやかず     香
    風に尋ぬる天地の声         姫
  月うけて忘扇は文殿に          草
    長き学びの夫に秋寂ぶ        月
  大宮に霧たちこむる司召         歳
    いつか定めの船に乗らばや      風
  きのふよりけふみる花の色ふかし     舎
    小さきおよびの先の弥生野      衣      





 




コメント(64) 

コメント 64

千草

楽歳様
コメントありがとうございました。
午前中に書き込み送信したところ、このブログはありませんという
新しいページにワープして、そのまま応答なしになり
自分の付けがとっさに頭から消えて,焦っていました。
ちゃんとお手元に届いていてほっとしました。
つい、嗅覚のような感じで申し上げましたが
源氏物語の匂兵部卿と薫大将の似ていて違うことなど
思い合わせました。
また別ページへ飛びませぬよう願いつつ。

by 千草 (2019-07-13 17:54) 

千草

春立つは脇句にございました。

心づかぬことで失礼いたしました。
by 千草 (2019-07-14 11:45) 

連歌楽歳

1折表脇句は年内立春で冬。2折表14付けの「立ち返る春」は俳諧でいうと三春。「立ち返る」は「繰り返す」の意。それに面も変わっているので心配はご無用と思います。
by 連歌楽歳 (2019-07-15 00:37) 

如月

宗匠さま 皆さま

おはようございます。
と申しましても、宗匠さまは御寝あそばしたばかりでいらっしゃいましょうか。
お目覚めになられましてから、お読みくださいませ。

さて、たいへん遅くなりましたこと、お詫び申し上げます。
千草さまのお句

佐保姫を描く筆の絵すがた

を頂戴いたしたく存じます。
前句の「姿」に「すがた」で応えられた大胆な措辞が、ユニークに思われます。
(これは同字の部類には属さないとみて、よろしいのですね、宗匠さま。)

拙次

肩の辺を纈(ゆはた)に染むる木芽雨
まさらなる辛夷に風のかよひ来て
(/風かよふ峠に辛夷まさらなる)
たわわなる藤房かづき舞ふならむ
藤波の思ひもとほり詠ひ出づ
藤波の寄る辺とたのむ翁草
田の神の坐(ましま)す水辺幤きよく
(……/おほけなく)

以上です。
ご指導宜しくお願い申し上げます。
by 如月 (2019-07-23 06:01) 

如月

宗匠さま

翁草は、草の字が四句前の「若草」に障りますね。
「翁艸」では、いかがでしょうか。
少し変えさせていただきまして

藤波の寄る辺頼まむ翁艸

あるいは「翁ぐさ」とかも、いいでしょうか。
よろしくお願いいたします。
by 如月 (2019-07-23 06:20) 

連歌楽歳

まずはお詫びから。「姿」と「すがた」の見落としは、楽歳のミスです。野球でいうと「内野手トンネル、球は点々右中間」といったところ。

如月さまは「前句の『姿』に『すがた』で応えられた大胆な措辞が、ユニークに思われます」とのご意見でした。曲斎『貞享式海員録』の「畳字畳語」の項に、

  柱は丸太花はみよし野   り由
 よしの山桜々とうる桜    許六

の例が挙げられ、また同書の「同字付句不嫌」の項に、「蕉門には前句の意を見かへて付句する故に、いかなる字も付句を嫌はず。但し月花は数に限りあれば付けられず。其餘は同字をよく付くるを手柄とする也」と書かれています。

「蕉門には」と断りを入れているので、芭蕉以前の貞門では同字付けを避けていた可能性があります。貞徳の『俳諧御傘』などの作法書類が手元にありませんので、確認はとれていませんが。貞徳以前の連歌では同字付けの例はこれまでに見たことがありません。書棚の『千句連歌集』(古典文庫)をめくって点検をしていましたが、さすがにばかばかしくなって途中でやめました。

元禄期の連歌作法書『産衣』に「姿に形二句許か。時によりてなおも嫌うべし」とありますので、「すがたとかたち」が2句なら、「姿とすがた」ではなおさらと推測されます。

そういうわけで、弥縫策を考えねばなりません。
①如月さまにお願いして、別の句を治定していただいたうえで新しい付句をつくっていただく。②この方法は手数がかかるので、朝姫さまのご了解があれば、

 逢ひがたき君の姿よおぼろ月

の「君の姿よ」を「君の面影」あるいは「君のかんばせ」と変える。       
    
楽歳は手っ取り早い②が好みですが、いかがでしょうか。「面影」か「かんばせ」か、あるいは別の何かにするか、ご了解いただけるのであれば、朝姫さまに決めていただきましょう。

   ◇
 肩の辺を纈(ゆはた)に染むる木芽雨
春 木芽雨は俳諧春の季語、木類・降物 人体 「ゆはた」は場合によっては衣類

 まさらなる辛夷に風のかよひ来て
春 木類 吹物

 風かよふ峠に辛夷まさらなる)
春 木類 山類

 たわわなる藤房かづき舞ふならむ
春 草類 藤は3句もの(只1、藤原1、季を変えて1) 藤娘の舞台でしょうか。写真でみたことはありますが、本物を見たことがありません。

 藤波の思ひもとほり詠ひ出づ
春 草類 藤について同前

 藤波の寄る辺とたのむ翁草
春 草類 

 田の神の坐(ましま)す水辺幤きよく(おほけなく)
雑 神祇 田と田は7句 田は地儀 水辺は水辺体そのもの 「おほミ田の幣も取りあへず早苗哉 宗祇」を踏まえて言外に早苗を感じれば、夏の句といえなくないでしょうね。

  ◇
さて、植物学の分類ではフジは木類ですが、連歌では『連珠合璧集』から『産衣』まで草類に分類。困りましたね。どうしましょうか。草類なら「若草」とさわりますが、木類なら中3句で問題なしです(草と木は3句隔てる)。昔の連歌人は「浮木、船、流、塩焼」などを「水辺体用外」に指定し、水辺句が3句続いた場合、水辺体とも用とも打ちこさない、逃げ道を考案しました。藤の場合は現代の植物分類と連歌用語の分類の矛盾に苦慮する植物なので、「草木外」とし、草とも木とも、便利な法を選択できると、ここでは考えておきましょう。

なお、「翁草」は「おきなぐさ」としても草類にかわりなく、中3句ではさわります。この句は預かりにします。



by 連歌楽歳 (2019-07-23 21:35) 

連歌楽歳

訂正
貞享式海員録→海印録でした。PCを新品にした際、ワードも最新盤をインストールしたのですが、辞書にまだ登録していませんので、少々異なる漢字になりました。
by 連歌楽歳 (2019-07-23 22:01) 

朝姫

楽歳様、皆様

蒸し暑い夜ですね。

さて、私の句の付に千草様が美しい佐保姫を連れてきてくださって喜んでおりましたが「姿」と「すがた」には全く気付かずにおりました。
如月様、ご指摘ありがとうございます。
つきましては、楽歳様のご提案の②の方法で「面影」でお願い致します。
楽歳様、どうぞ宜しくお願い致します。

by 朝姫 (2019-07-23 23:33) 

朝姫

楽歳様

ところで今回の写真、思わずニヤッとして、更に、家族も呼んで一緒に見てもらってしまいました。
とってもオシャレな方々、どちらの皆様でしょうか?


by 朝姫 (2019-07-23 23:40) 

連歌楽歳

朝姫さま
お返事ありがとうございました。面影に代えさせていただきます。

6月にソウルへ行きました。泊まったホテルの前が古い韓式住宅の集落。現在は内装を施して、ブティックやカフェの街になっています。若者たちでにぎわう細い通路に立ててあった箒です。日本では箒を逆さに立てるのは、客が早く帰るようにというまじないですが、韓国では千客万来のゲンかつぎなんですかね。
by 連歌楽歳 (2019-07-24 01:14) 

如月

宗匠さま、朝姫さま、皆さま

お騒がせいたしました。

朝姫さま
遡ってのお直しに快く応じてくださいまして有難うございました。

宗匠さま
たいへんお手数をお掛けいたしました。
選び直し・作り直しを免じてくださり、有難うございました。

「蕉風では(月花を除いて)同字をよく付くるを手柄とする也」と、『貞享式海印録』にあるということ、面白いと思います。
《手柄》とまで言っているところが、「大胆でユニーク」という私の感想にも通じるようで、要注目と思いましたが、実例を目にすることは、たしかに今までありませんでした。
連歌では、宗匠さまが御目にされていないのであれば、行われなかったということと理解いたしました。

拙句の「翁草」ですが、松の異称ですので実際は樹木です。それでも草と称されるからには、草類にされるのでしょうか。
私は同字五句去(でしたね?)の式目に障るのでダメと思ったのですが……。
松と言い換えればよいのでしょうが、この句は取り下げさせていただきます。

藤につきましては、草か木か……曖昧処理でお目こぼしを頂いたようですね。
今回は、素春の五句目で、春の花の名を詠む楽しい時間を持つことができました。

余談ですが、宗匠さま、「藤娘」と「娘道成寺」は、是非ご覧になってくださいませ。
もっとも、連歌の世界は歌舞伎舞踊よりは、お能に親近性がある、ということなのかもしれませんね。

なお「肩の辺」ですが、打越の朝姫さま御句の「面影」に、人体ということで障るようでしたら、ご指示くださいませ。上五を再考してみます。

お世話になりまして、有難うございました。
by 如月 (2019-07-24 04:05) 

千草

まあ。。これはお騒がせいたしました。
取り散らかしました本人でございますが
ぼんやりしていますうちに
楽歳様如月様朝姫様の天晴すばやいお働きで
まろやかにおおさめいただきまして
おそれいりました。
新幹線の指定席に間違って座ったまま、目的駅まで無事到着。
降車して切符を確認して、あ。。と思ったこと
実はあるのです。

連衆皆様、お優しい。
お詫びとお礼申し上げます。

庭野千草

by 千草 (2019-07-24 07:08) 

連歌楽歳

如月さま
『連歌新式』には、「人倫と人倫は打越を嫌う」規定がありますが、人倫と人体(肢体)については触れていません。したがって、君(人倫)と肩(人体)も打ちこさないと考えましょう。人によって感受性に差はありますが、式目にない問いことをエキスキューズにして。また、面影は実体よりも幻影のニュアンスが強い言葉ですので、面影に肩はさわらないと考えてよいと思います。再考の必要はありません。「かんばせ」だと厄介なことになっていたでしょうね。朝姫さまの賢明な選択に感謝。

藤については、楽歳の判断逃避です。連歌ではカエルが虫類、クジラが魚類、カメが貝類です。いまとなっては三十六計逃げるにしかず、ですね。

「翁草」を広辞苑で引くと、菊の異称、松の古称と出ていました。

千草さま
丁寧なごあいさつ、痛み入ります。
by 連歌楽歳 (2019-07-24 13:46) 

連歌楽歳

訂正
式目にない問いことを
   ↓
式目に書かれていないことを
by 連歌楽歳 (2019-07-24 15:19) 

連歌楽歳

2折裏1に、

 田の神の坐(ましま)す水辺幤きよく  如月

をいただいて、

2折裏2付け

 火ともす祠さなぶりのころ
 鄙も都も神まつるころ 
 笛と太鼓に合はす歌声
 遠く離れて思ふ古里

     ◇

 火ともす祠さなぶりのころ
夏 さなぶりは田植え終了のお祝い、俳諧夏の季語、連歌では使用例なし。火ともす祠とあわせ神祇

 鄙も都も神まつるころ
夏 神祭 神祇 鄙も都も国郡

 笛と太鼓に合はせ歌声


 遠く離れて思ふ古里
雑 述懐 居所

by 連歌楽歳 (2019-07-24 17:27) 

連歌楽歳

訂正
 鄙も都も神まつるころ

前句の「田の神」とダブってしまいました。

 神まつる
  ↓
 榊とる

とキヘンをくわえます。

 鄙も都も榊とるころ

by 連歌楽歳 (2019-07-25 02:04) 

梢風


  笛と太鼓に合はす歌声       楽歳

    付

 ねんごろなまうけ調ふおん館     梢風
 たはれたるをどりをまねる人のあり  〃
 村々にさきはひ満つる年となり    〃

○お待たせ致しました。「合はす」は「合はせ」でなくてよかったでしょうか。楽歳様よろしくお捌き下さい。
  
by 梢風 (2019-07-29 22:37) 

連歌楽歳

 ねんごろなまうけ調ふおん館     梢風
雑 館は居所 準備万端入念に用意された御殿。

 たはれたるをどりをまねる人のあり
秋 をどりは俳諧秋の季語 人倫 前の「ねんごろ」句と「たはれたるをどり」をみて、堀田善衛『明月記私抄』の後鳥羽院歌会の宴席の乱痴気騒ぎの記述を思い出しましたが、ここはごくありふれた村の祝祭ですね。

 村々にさきはひ満つる年となり 
雑 「ひな」が国郡なので「むら」も同様か。村は居所と打越をきらう。
   
      ◇
「笛と太鼓に合はす歌声」は「笛と太鼓に歌声合はす」の倒置型で、宗祇をはじめ連歌の古人が口をすっぱくして短句下七の四三を避けよと言っているのに従いました。文法的には「合はする歌声」と下二の連体形になるケースです。「置きわぶる露こそ花に哀れなれ」(宗祇・水無瀬三吟)が「花に置きわぶる露こそ哀れなれ」の倒置であるほどには大胆ではありません。したがって、「合はす歌声」でも「合はせ歌声」でも大差ありません。コメントのなかで不一致があり失礼しました。前句が「幣きよく」と連用止めになっているので、最終的に「合はす」と終止形にしました。


by 連歌楽歳 (2019-07-30 01:21) 

蘭舎

宗匠さま、みなさま

お暑うございます。溶けてしまっていませんか?
ご掲示の写真の韓服の皆様、ドラマにでてくるような美男美女ですね。
さて、梢風さまの

ねんごろなもうけ調ふおん館 

をいただき、案じてみました。まとはずれかもしれないなあ、
と悩みつつ。

梢に夏のかげをしげらせ    蘭舎
あだにもなびくかがり火の影
雲のはたてに何ながむらむ
袖ふき返すきざはしの風
なれぬ嵐に袖をまかせて

どうぞ、よろしくご吟味くださいませ。

それから、ふと思いましたが、
「笛と太鼓に歌声合はす」の倒置
歌声合はす笛と太鼓に 
とするのは、いかがなのでしょうか?

いちにち扇風機が首をふっています。冷房嫌いなので、ひたすら
扇風機をたよりにしてますが、酷暑ですね。皆様もおだいじに。
by 蘭舎 (2019-08-02 12:21) 

連歌楽歳

 梢に夏のかげをしげらせ    蘭舎
夏 木類 おん館の庭の風景でしょうか。

 あだにもなびくかがり火の影
雑 おん館を「たて」と読み替えると、衣川の館あたりを偲ばせる情景。

 雲のはたてに何ながむらむ
雑 聳物 

 袖ふき返すきざはしの風
雑 衣類 館の階(きざはし=階段)は居所なのでしょうか? 吹物

 なれぬ嵐に袖をまかせて
雑 吹物 衣類  嵐は無季、初嵐なら秋

  ◇
蘭舎さま、「歌声」についてのアドバイスありがとうございました。
「笛と太鼓に合はす歌声」に「ねんごろなまうけ調ふおん館」と続きますと、似たような修飾「合はす歌声・調ふおん館」になりますので、このさい、

 笛と太鼓に合はす歌声
    ↓
 笛に太鼓に歌ぞながるる

と変更します。その前句の「水辺幣きよく」の水辺をうけての縁語「ながるる」です。

by 連歌楽歳 (2019-08-03 13:55) 

羽衣

宗匠さま 皆さま
暑中お見舞い申し上げます。まっこと 猛暑です!
お元気でいらっしゃいますか?
朝から母に騒がれ仕方なくランチに。 明治記念館 夏枯れ?で
ひとも少なく涼やかでした。庭の緑や日本画の数々 ゆったりソファー
何しろ空いているので 避暑におススメです。
当方、そんな時間的経済的余裕なく(ランチはむしろ格安ですが)
連歌ブログも気に掛かり 帰宅後早速拝見させて頂きますと 
花火がとても美しく炸裂?まるで万華鏡のようでした。
いつもながら楽しませて頂き 有り難うございます。
知力 体力共に劣化中ですが 何卒よろしくお願い致します。

    雲のはたてに何ながむらむ   蘭舎さま 頂きます。
      
        付け

     鳴かぬ日も鳴く日もありてほととぎす(郭公) 
     花かつみ旅の翁の道連れは 
     葉隠れにあやなしどり(鳥)を待ち侘びて
     ほむら(炎)立つ遠きみやこを遁れ来て(追はれ来て) 

二折裏 折立より 「夏」の感じでしたので 蘭舎さま御句 の
「夏のかげ」を頂こうと存じましたが これまでの所に 夏季 は
一か所のみで 一折裏「夏衣」一句でしたので 「夏」 の文字を
避けたのでしたが如何でしたでしょうか?
兎に角 現在はうんざりするほどの「夏・夏・夏・・・」ですが
皆さまには 何卒ご自愛遊ばされますよう お大切に
 

    



 
by 羽衣 (2019-08-05 21:00) 

連歌楽歳

 鳴かぬ日も鳴く日もありてほととぎす(郭公) 
夏 ほととぎすは一句もの、鳥類 日次の日

 花かつみ旅の翁の道連れは
夏 花かつみ(夏の水辺の草)草類 旅 人倫 
 
 葉隠れにあやなしどり(鳥)を待ち侘びて
夏 あやなしどりはほととぎすの異名 鳥類 葉隠れは葉かげで木類

 ほむら(炎)立つ遠きみやこを遁れ来て(追はれ来て)
雑 都は国郡、3句物(只1、名所1、旅1)応仁の乱のころの連歌人の面影ですかね。

   ◇
都心の明治記念館でご母堂さまと涼やかにランチとは。アッパーミドルクラスの夏の午後ですねえ。

by 連歌楽歳 (2019-08-05 22:23) 

連歌楽歳

見落としがありました。
2折表1に、
 戦慄てあづま路くだる都びと
がありました。
 ほむら(炎)立つ遠きみやこを遁れ来て(追はれ来て)
は苦しいですね。

 これから夢梯さまに郵送しますので、この句、撤去ということでご了承をお願いします。

 
by 連歌楽歳 (2019-08-06 00:20) 

羽衣

宗匠さま
お暑い最中、早速のご吟味賜り 誠に有り難うございました。
年齢的には 充分アッパーミドル以上致して居りますがお恥づかしき次第でございます。其の実とてもリーズナブルなので気にいっております。

 二折表拙句 戦慄きて~は お上の命にて下向する時、
今回の ほむら立つ~拙句 はご吟味の通り 応仁の乱等で遁れる時 と
自分なりには勝手に区別致しておりましたが 同じ趣向とお取りになら
れても致し方ございません。何卒よしなにお願い申し上げます。
それと 大分以前の拙句で申し訳ございません。いつもお願い致そうと
して忘れておりましたが 一折裏六句目 松の千年を~ の
千年⇒千歳 と修正お願い致したくよろしくお願い申し上げます
(どうでもよいのかもしれませんが脇に同字がございましたもので)

夢梯さまの御付句が届くまで 暫しごゆるりと 束の間の夏休みを
お楽しみ遊ばされますよう いつもながら有り難うございました。
(お茄子の花?とても涼やかで清楚です。癒されます!)

皆さま にも ご健勝でよき夏休みであられますよう~

by 羽衣 (2019-08-06 15:22) 

連歌楽歳

『心敬の生活と作品――金子金治郎連歌考叢』(桜楓社)に次のような心敬の句が紹介されています。

 応仁の比世の乱れし時、あずまにくだりてつかうまつりける
  雲は猶さだめある世のしぐれかな

金子金治郎の論考によると、「応仁2年の作。雲はしぐれを運ぶ雲。行雲流水のたとえのように絶えず移りかえってやまないものであるが、乱れに乱れた世相に比べると、雲が運ぶ時雨にはむしろ定めがある」とのこと。

 世にふるも更に時雨の宿りかな   宗祇
 世にふるもさらに宗祇の宿りかな  芭蕉

当時の連歌界にあってアウトサイダー的な存在だった心敬の社会的関心が垣間見えて、時雨の句の出来不出来はともかく、宗祇や芭蕉の句よりも、楽歳は心敬句が好みです。

  雲のはたてに何ながむらむ  蘭舎
ほむら(炎)立つ遠きみやこを遁れ来て(追はれ来て)  羽衣

「東下りの都びと」句がなければ、まことに鮮やかな心敬東下りの面影です。あいにく「都」は3句物(只1、名所1、旅1)で、ともに旅の「都」になります。

やんぬるかな。

よい句を生かすためという理由で式目をおろそかに扱わない、式目の縛りの中でよい句を作るのが器量というもの――楽歳の信条です。


by 連歌楽歳 (2019-08-06 23:49) 

羽衣

宗匠さま
全く以て 恐れ入ります。
応仁の乱時の心敬吟のご教示 誠に有り難うございます。
「雲のはたて」からの拙連想 まづまづでございましたようで? ほっと
致しました。詰まる所 「都」 は三句物(只1、名所1、旅1)で 前の
受領の下向 共に旅の「都」なので不可ということ 学ばせて頂きました。(例えば「宮処」「京」などの文字に替えても不可でございましょうか)
酷暑ゆえ どうぞ お構いなく 又の機会にお伺い申し上げます故
どうぞ こゆるりとお休み頂きますようお願い申し上げます。
誠に深いご教示 面白く 有り難うございました。

余談ながら 小泉さんが 選りにも選って官邸で! 超達人です。
総理の階段まっしぐら! 国民的熱狂で忌まわしい諸問題帳消しに
皆さまも 炎暑ながら ご健吟ください。 


by 羽衣 (2019-08-07 16:08) 

連歌楽歳

夢梯さまからお便りをいただきました。

      ◇

羽衣さまの

 花かつみ旅の翁の道連れは

をいただいて
2折裏6付

 笈に檜の笠杖に矢立も      夢梯
 古びし杖のかくも愛しき
 造化の妙に浸るよろこび
 足になづみし草鞋いくつか


by 連歌楽歳 (2019-08-13 20:06) 

連歌楽歳

 笈に檜の笠杖に矢立も      夢梯
雑 旅 『奥の細道』「あさか山」に「此のあたり沼多し。かつみ刈比もやや近うなれば、いづれの草を花かつみと云ぞと、人々に尋侍れども、更知る人なし。沼を尋、人にとひ、「かつみかつみ」と尋ありきて、日は山の端にかかりぬ」とある。脚注に「みちのくのあさかの沼の花かつみかつ見る人に恋ひやわたらん」(古今集)をふまえて、花かつみを探す芭蕉の酔狂な旅姿。なお、花かつみについては、和歌・連歌であやめ説、まこも説などがあり、夏の草とされてきたが、その正体は今となっては不明。芭蕉をネタに室町風の連歌を試みるのもまた不思議。

 古びし杖のかくも愛しき


 造化の妙に浸るよろこび
雑 ゾウカのミョウは漢音。変更に時間がかかるので、この句はあきらめましょう。

 足になづみし草鞋いくつか
雑 人体 『奥の細道』「宮城野」に「あやめ草足に結ん草鞋の緒」


by 連歌楽歳 (2019-08-13 21:03) 

連歌楽歳

羽衣さま
都の代わりに「京」はどうかとのお問い合わせでしたが、連歌データベースに「キャウ」の使用例はありませんでした。「みやこ」とルビをふれば都と同じです。宮処ですが、宮は神祇に2、皇居に2の4句物です。辞書には「古き都の外つ宮所(離宮)」の用例があり、都が東京なら宮所は皇居や赤坂離宮が該当するようです。
by 連歌楽歳 (2019-08-14 22:01) 

羽衣

宗匠さま
残酷暑且つ 台風の最中 誠に有り難うございました。
京 に 「みやこ」 とルビをふったとて みやこ は みやこ!
往生際悪しく 誠に申し訳なく存じます。
何卒 明日よりの更なる炎暑(?) ご自愛遊ばされますよう~
皆さまの ご健勝をお祈り申し上げます。
by 羽衣 (2019-08-17 02:49) 

遊香

楽歳さま、皆さま
まったくもって、お暑うございます。

夢梯様の
笈に檜の笠杖に矢立も
いただきまして、付

重き荷を背負ひて馬のつぶやかず
ふるさとと同じにほひや舟着き場
名を知らぬ瀬にて名もなき貝ひろふ
鳴きかはすつがひや一つ二つ三つ

よろしくお願いいたします。
遊香

by 遊香 (2019-08-17 14:19) 

連歌楽歳

 重き荷を背負ひて馬のつぶやかず   遊香
雑 馬は1句もの、獣類 「うまのつぶやき」とは、どんなこと言うのでしょうかね。

 ふるさとと同じにほひや舟着き場
雑 故郷は2句もの(只1、旅に1)居所 舟着き場は水辺用 旅

 名を知らぬ瀬にて名もなき貝ひろふ
雑 瀬は水辺体 貝は貝類(連珠合璧集)/虫類(産衣) ふつうは「名もなき瀬」、「名を知らぬ貝」ですが、この暑さ、細かい詮索はやめましょう。

 鳴きかはすつがひや一つ二つ三つ
雑 「つがひ」ということなので生類 数字 
「一つ二つ三つ」は運動部の点呼のように聞こえます。まもなく「月」の出を迎えるころですので、マンネリではありますが連歌の道具立て「初雁」など引っ張り出して、秋の句にしてみましょうか。

 鳴き交はす初雁のつら二つ三つ

秋、雁は2句もの(秋と春)鳥類 「つら」は列・連のこと。「初雁は恋しき人のつらなれや旅の空飛ぶ声の悲しき」(源氏・須磨)



by 連歌楽歳 (2019-08-17 20:14) 

遊香

楽歳さま
お世話になっております。

鳴き交わすつがい…の句の件、何となく恋の呼び出しにならないか、などと作ってみましたが、無理ですね(笑)。
初雁の秋の句にしていただけますよう、よろしくお願いいたします。
遊香

by 遊香 (2019-08-19 11:29) 

連歌楽歳

  再考と修正

提案しました「鳴き交はす初雁のつら二つ三つ」を
 鳴き交はす初雁の列(つら)二つ三つ」と修正します。

「つら」は漢字で書くと「列/連」で、「列」の守備範囲と「連」」守備範囲が重なり合う部分があります。ひらがなで「つら」と表記すると、列とも連ともうけとられます。
  
列という漢字を使うことで、打越句の「道連れ」との重複感を避けようとする試みですが、岩波古語辞典によると、「列(つら)、釣(つり)、弦(つる)、連(つれ)は同根」あり、そこはかとない打越感が残ります。

  鳴き交はす初雁の棹二つ三つ
も考えました。ところが、「舟に乗れ棹になりつつ帰る雁」という句が俳諧(犬子集)にあり、「棹」を使う気が失せました。

by 連歌楽歳 (2019-08-20 20:14) 

朝姫

楽歳様、遊香様、皆様

ここ数日、朝晩涼しく過ごしやすくなってまいりました。
急な雨に傘が手放せないのが困りものですが。

さてお時間いただいてしまい申し訳ありませんでした。
遊香様の

 重き荷を背負ひて馬のつぶやかず

をいただきました。
馬はかわいいですね。
この馬は下半身しっかりの農耕馬でしょうか。


 風の行方を問ふすべもなし  朝姫
 吹きくる風のいよよ激しく
 風に尋ぬる天地の声

どうぞ宜しくお願い致します。

by 朝姫 (2019-08-24 09:40) 

連歌楽歳

 風の行方を問ふすべもなし  朝姫
雑 風は吹物

 吹きくる風のいよよ激しく
雑 吹物 いよよは上代語

 風に尋ぬる天地の声
雑 吹物 天地は天象+地儀(天は天上の神々の住むところ/大空の意がある)

by 連歌楽歳 (2019-08-24 15:09) 

千草

 風に尋ぬる天地の声  朝姫様

こちらを頂戴いたします。

扇の画像は
ここは扇を付けよとの天地の声の暗示かしら。
家のパソコンでは文字が読み取れないのですが
ともあれ。

付け
  大いなるあふぎ今しも開かるる     千草
  懐にあるは太刀ともあふぎとも
  懐かしき歌は扇に書きつけぬ
  舞扇かざせば揺らぐ髪飾り
  哀しみはあふぎの影に隠しつつ

今朝は涼しくてようやく一息つきました。
よろしくお捌きください。庭野千草
by 千草 (2019-08-26 08:31) 

連歌楽歳

 大いなるあふぎ今しも開かるる     千草
夏 扇  「風に尋ぬる天地の声→大いなるあふぎ今しも開かるる」は、旧約聖書・創世記の冒頭の雰囲気ですね。風に扇をつけるのは蕉風俳諧ではおそらく嫌うでしょうが、連歌では「扇に寒き、涼し、身にしむ、冷じなど2句。扇の風は風体に2句。扇に風つけて苦しからず」(産衣)。

 懐にあるは太刀ともあふぎとも
夏 扇 物理的に太刀は懐におさまりきれません。懐剣でしょう。「かたな」だと3音。2音だと「どす」ですかね。「どすを呑む」の成句がありますが、この響きは連歌には不似合いですね。坂本龍馬が懐からピストルを出したり、『万国公法』を出したりした伝説を思い出しました。ご工夫をお願いします。

 懐かしき歌は扇に書きつけぬ
夏 扇 

 舞扇かざせば揺らぐ髪飾り
雑 舞扇は通年ものなので雑の感じです。連歌データべ-スには「舞扇」の使用例がありません。俳諧での扱いをご存じの方は教えて下さい。 恋の句でしょう。


 哀しみはあふぎの影に隠しつつ
夏 扇 平家物語の祇王祇女の面影でしょうか。

by 連歌楽歳 (2019-08-26 14:32) 

千草

昨日は、その後連句の会へと他出。帰宅も遅くなりましてご返信遅れましてお詫びいたします。

ご指摘のとおり
まことに物理的に太刀は懐におさまりきないです。
たいへん失礼いたしました。

 身に帯びて扇ひと本たのもしき  千草

障りありませんでしたらこちらとお差し替えくださいますようお願いいたします。
by 千草 (2019-08-27 06:59) 

千草

扇の画像を拡大してくださったのですね。
ありがとうございます。

漢字が28文字。
七言絶句?

すてきな文字の配置の扇ですね。かっこいい。

こんな扇をいただいたらうれしいでしょうね。

自分の扇についても、
どれもなにかしらのまつわる思い出と共にあることに
気付きました。文字入りはなおさらのことです。

by 千草 (2019-08-27 08:36) 

連歌楽歳

とりかえ句

 身に帯びて扇ひと本たのもしき  千草
夏 扇子 数字

    ◇

先の扇子は、ソウル国立博物館に展示されていた逸品でした。詳しいことは知りませんが、涼やかなデザインです。

by 連歌楽歳 (2019-08-27 11:48) 

連歌楽歳

2折裏9、ご破算でねがいましては

如月さまから、2折裏5の「花かつみ」と第9句の「あふぎ」が夏と夏で触るのではないかとご指摘をいただきました。ありがとうございました。同季7去りは連歌の約束でした。うっかりでした。作者もコーディネーターも夏バテということで、ご容赦くださいますように。

千草さま、お手数をおかけしますが、第9句の再考をお願いします。ご再考にあたって、お願いです。前後を見渡すと、2折裏では月の句と花の句を出すことになっていますが、双方まだ現れていません。2折裏はあと9・10・11・12・13・14と6句を残すのみ。第9句で「あふぎ」を「置く・捨てる・忘れる・閉じる」など秋の句にしていただけると、9-11の秋で月、1句雑を入れて、13で春の花を出すことが可能になります。よろしくお願いします。

by 連歌楽歳 (2019-08-29 20:28) 

千草

メールを拝読いたしました。

まあ。
扇のこと一心に、前後不覚とはこのことですね。
如月様、ご注意、ありがとうございました。
楽歳様、お手数をおかけいたしました。
二句去りは連句でした。
あの立派な白い扇が気にいっておりましたので。
再考は記念の同工異曲でございますが
  
  大いなるつくよみ今し迎へむと     千草
  月の歌詠めとの仰せ畏みて
  見あぐれば月影に揺れ髪飾り
  哀しみは夜ごと姿の変る月
  月うけて忘扇は文殿に  (ふみどの)

さらなる障りが御座いましたらなにとぞお知らせくださいませ。

庭野千草
by 千草 (2019-08-29 22:25) 

連歌楽歳

  大いなるつくよみ今し迎へむと     千草
秋 月 光物 夜分 ベートーベンのピアノ・ソナタですねーー冗談です。

  月の歌詠めとの仰せ畏みて
秋 月 光物 夜分 後鳥羽院の秋の歌会とお見受けしましたーーこれも冗談。

  見あぐれば月影に揺れ髪飾り
秋 月 光物 夜分 人体 「見あぐれば」という角度をあれこれ想像するのですが――かぐや姫の天上界ご帰還――恋の句でしょう。

  哀しみは夜ごと姿の変る月
秋 月 光物 夜分  狼男?

  月うけて忘扇は文殿に  (ふみどの) 深夜まで資料を読みふけったのち秋の到来を知る文章博士

by 連歌楽歳 (2019-08-30 00:32) 

如月

宗匠さま 千草さま 皆さま

大いなるあふぎ……のお句をいただくと決めて案じておりますうち、アレレと思って、『連歌概説』を引っ張り出してきたようなわけでした。
もっと早く気付くべきでしたのに、時間が経ってしまいまして恐縮です。

さすが千草さま、新規のお作もお早いこと!
私のところでまた停滞してしまいそうで心苦しいのですが、暫くお待ちくださいますか。
よろしくお願いいたします。
by 如月 (2019-08-30 01:26) 

千草

楽歳様
 夜ごと姿の変る月・・・

沙翁より
「月にはお誓いにならないで。夜ごとに姿を変えるあの不実な月には」
うろ覚えですが、ジュリエットの台詞でございます。

でも、狼男と読めなくもないですね。うぷぷ
by 千草 (2019-08-30 08:32) 

連歌楽歳

千草さま

「狼男」は場違いな妄想でした。

本邦の連歌にも、

  心細きは老が身の秋
 夜なよなの空に欠け行月をみて
      (竹林抄・作者不詳)

の、情緒纏綿節がございました。




by 連歌楽歳 (2019-08-30 11:57) 

連歌楽歳

みなさま

明日9月4日からしばらくの間、楽歳は不在になります。帰宅予定は9月12日です。その間、連歌練習帖は小休止いたします。
by 連歌楽歳 (2019-09-03 19:41) 

如月

宗匠さま、皆さま、

ご無沙汰を致しまして申し訳ございませんでした。
台風15号の後遺症が、特に千葉県で続いています。断水と停電はほんとうにお気の毒なことで、お見舞い申し上げます。
神奈川県でも風害が大きかったと聞いております。皆様のところではいかがでしたでしょうか。

お言葉に甘えて遅れてしまいましたが、拙次をお送りさせていただきます。
やはり扇は捨てがたく、千草様の「月+扇」のお句を頂戴させていただきました。

月うけて忘扇は文殿に 千草

拙次
・残る螢の寄りてやまざる 如月
・いよよ深まる残り菊の香
(※菊が、4句前の「花かつみ」と障るでしょうか?)
・身ぬちつらぬく残る虫の音
(※「残る虫」は、冬の季語とも秋の季語とも言われているようですが、秋とさせていただきました。また打越に「声」があり、その前には「呟き」がありますので、「音」は問題アリでしょうか?)
・桐の一葉にしじま弥増す
・衣被きたるをみな佇つ橋
・長き学びに晩稲なる夫
・信太の森に嫁ぎ鳥寝ぬ
・あきつ留りて釘隠しなる

以上でございます。ご指導よろしくお願い申し上げます。
昨夜の待宵月は、私のほうでは曇り空で見ることが出来ませんでした。
今宵の名月、拝することができますように。
by 如月 (2019-09-13 17:07) 

連歌楽歳

 残る螢の寄りてやまざる      如月
秋 俳諧では「残る蛍」を秋としていますが、連歌では夏(産衣・無言抄)。無言抄に「残る蛍としても夏也。秋なりといふ説あしし」とありますので、当時、残る蛍を「秋」とした連歌師もいたことがわかります。

  月を砌の広き池水
  松風や残る蛍を誘ふらむ
  袖冷やかに夜は更けぬめり
   慶長年間百韻(あとをすゑに、1610年)

 いよよ深まる残り菊の香
秋 残り菊(残る菊) おおせの通り「花かつみ」と中4句で障ります。

 身ぬちつらぬく残る虫の音
秋 虫は1句もの(データベースには14件の使用例がありましたが、ほとんど秋でした)。人体 「音に声、響、打越を嫌う」(連歌新式)

 桐の一葉にしじま弥増す
秋 木類 ここは「散る・落る」が欲しいところ。連歌では「柳ちる」「桐の葉落る」「一葉ちる」などと言い慣わしていました。「桐の一葉」で「秋」とした例が1件だけデータベースでヒットしました。

 衣被きたるをみな佇つ橋
? 衣類 をみな美女は人倫 衣被=里芋で、秋というのは苦しい。

 長き学びに晩稲なる夫
? 学究としての大器晩成ととれる句で、晩稲をもって秋とするのは、これまたつらいところがあります。

 信太の森に嫁ぎ鳥寝ぬ
秋 「嫁ぎ取り」は嫁ぎ教え鳥」=鶺鴒のことで秋、鳥類。「寝ぬ」で夜分

 あきつ留りて釘隠しなる
秋 あきつは虫類 とんぼがとまって装飾金具の釘隠しのよう見えた、という句でしょうか。
「衣被きたるをみな」
「長き学びに」
「信太の森に」
「あきつ留りて」
の句の、なぞ解きをお願いします。

     ◇
飛行機の乗り継ぎがうまくゆかず、予定より1日遅れて今日帰宅しました。如月さま、皆さま、長らくお待たせしました。



by 連歌楽歳 (2019-09-14 00:23) 

如月

宗匠さま、

お帰りなさいませ。中秋の名月とともに帰られたのですね。
長旅のお疲れのところを、拙い句でお疲れを更に昂進させてしまいましたようで、まことに恐縮に存じます。
残る虫、残る菊の句は没にしてください。
他の句は次のようにして下さいませ。

・残る螢の寄りてやまざる
(※元句のままで。「残る螢」が秋では「悪しし」ということのようですが、ご勘弁ください。)
・一葉の落ちてしじま弥増し
(桐一葉落ち・・・・)
・衣被(きぬかづ)きたるをみな漸寒
(やや寒の衣被くをみなの)
・長き学びの夫に秋寂ぶ
・信太の森に妹背鳥寝ぬ
(※文殿[→]博士[→]陰陽師[→]安倍晴明[→]信太妻という連想で、信太の森となりました。生類を出すとすれば狐でしょうが、秋の妹背鳥に)
・釘隠しの句は、文殿の釘隠しがあきつの意匠だったという意味ではありますが、あきつが留まって釘隠しになったという一種の幻想として詠みました。
以上、お粗末でございました。
重ねてご指導のほど、お願い申し上げます。

昨夜は、おそくなってから曇り空が晴れてきて、名月を賞でることができました(^-^)/
ところが、本当の満月は今夜なのだそうですね。
by 如月 (2019-09-14 10:34) 

連歌楽歳

 月うけて忘扇は文殿に          草
   信太の森に嫁ぎ鳥寝ぬ         月

なかなかの取り合わせと感じましたが、惜しいかな第7句の馬と鳥が障ります。遅まきながら先ほど気づきました。獣と鳥は3句。

  月うけて忘扇は文殿に          草
   信太の森の影のすさまじ        月

あたりで妥協しませんか?

by 連歌楽歳 (2019-09-14 13:06) 

如月

宗匠さま、

お疲れのところを、さっそくに再吟味くださいまして、有難うございました。

信太の森の句は下七、影のすさまじ
で結構です。ご一直ありがとうございます。

獣と鳥は三句去りでしたか。
「異生類越を嫌わず」は、俳諧のほうだったのですね。

なお、
桐一葉落ち・・・は、「て」を付けますと上句八音となってしまいます。
「一葉の落ちて」か「桐一葉落ち」か、どちらかになると思われます。

また、「晩稲」と「あきつ」の季語の使い方ですが、片や比喩、片や空想と、ともに実体の無いものを詠んでいますが、よろしいのでしょうか?
私としましては、宗匠さまから NG が出るだろうなと覚悟はしておりました。

ですので、晩稲の方は
・長き学びの夫に秋寂ぶ
と代えてくださって結構です。
また、あきつのほうは、無季の句として、没にしてくださって結構です。

お手数をお掛け致しまして、まことに恐縮に存じます。
宜しくお願い申し上げます。
by 如月 (2019-09-14 15:06) 

連歌楽歳

 「桐一葉落ちて」の「て」を抜きます。
 「長き学びの夫に秋寂ぶ」といたします。
 「おくて(晩稲)」は「晩生」「晩成」とも漢字・当て字表記しますが、この場合、季語機能は期待できませんね。季語になるのはコメの場合だけです。「五月雨」と「さ乱れ」、「秋」と「飽」を掛詞で使用しますが、季を示表せるかどうかは、句の形によります。「露さみだるる」という場合、季は秋です。また、「あきつ」は厄介な言葉です。「秋津羽」は無季、「蜻蛉=とんばう=あきつは」は夏とする説(産衣)あり。連歌では「かげろう」だけでは雑で、「かげろうもゆる」ではじめて春になると決めていました。和歌や連歌はもっぱらもゆる方の蜻蛉を春のシンボルとして使い、トンボは歌や句に読み込まなかった形跡が濃厚です。トンボが秋の季語として定着したのは俳諧の時代になってからです。連歌練習帖では、俳諧と連歌で季の扱いが異なる場合、連歌の方の規定を優先させています。


by 連歌楽歳 (2019-09-14 23:42) 

連歌楽歳

2折裏10に、

 長き学びの夫に秋寂ぶ  如月

をいただいて、

●2折裏11付
 大宮に霧たちこむる司召        楽歳
 白萩は目覚の庭にうすうすと
 待たるるはわが胸の霧晴るるとき
 いつの日か初潮に乗り舟出さん

   ◇
 大宮に霧たちこむる司召        楽歳
秋 司召 霧は聳物 大宮は九重や都と打越を嫌う

 白萩は目覚の庭にうすうすと
秋 萩は草類(連珠合壁集) 庭は2句もの(只1、訓えの庭1)

 ねがはくばわが胸の霧晴るる日を
秋 胸の霧も慣用で秋(無言抄) 聳物 わが胸で人倫・人体(人倫は打越を嫌うが、付句にははばからずと『連歌新式』) 日次の日

 いつの日か初潮に乗り舟出さん
秋 初潮は陰暦8月15日の大潮、水辺体 舟は水辺体用外 日次の日


by 連歌楽歳 (2019-09-16 13:58) 

如月

宗匠さま、
治定ありがとうございました。

「蜻蛉=あきつ」の扱いの難しいこと、初めて知りました。連句だけですと、こういう事はわかりませんね。

ところで、「胸の霧」は秋の季語として扱われるとは! これも初めて知ったことです。
米以外は「晩稲=おくて」は季語として使えないのに対して、同じ比喩的用法でも、「胸の霧」はOKなのですね。
おそらく慣用の度合いの濃淡、歴史的・文学的背景の違いということなのでしょうが、興味深いことです。
種々のご教示、有難うございました。
by 如月 (2019-09-16 21:26) 

梢風


 大宮に霧たちこむる司召        楽歳

   付

  もの書くことは誉めて育つる     梢風
  五位たまはりし猫はいづこに      〃
  ほぎごとに似る鳥のつぶやき      〃
  いつか定めの船に乗らばや       〃

○楽歳さまお待たせ致しました。頂きました「大宮に霧たちこむる司召」は、先頃の内閣改造の舞台裏なども思わせられました。よろしくご加朱下さい。
by 梢風 (2019-09-18 20:35) 

連歌楽歳

  もの書くことは誉めて育つる     梢風


  五位たまはりし猫はいづこに
雑 猫は獣類 数字 第7句に馬がいます(獣類同士は5句)。作者は大の猫好きなので、このままで知らんぷりしますか? 判断は付句作者におまかせします。

  ほぎごとに似る鳥のつぶやき
雑 鳥類 つぶやきなので祝事ではなく祝言でしょう。

  いつか定めの船に乗らばや
雑 船は水辺体用外、船と船は7句 補陀落渡海の船だと述懐ですが、たぶん違う船でしょう。

by 連歌楽歳 (2019-09-19 00:04) 

蘭舎

楽歳さま、みなさま

澄んだ秋空がひろがっています。
お待たせいたしました。
数日、風邪のためか、高熱が続き、パソコンに向かう力が出ずに
おりました。おゆるしください。

梢風さまの
いつか定めの船に乗らばや

をいただきました。補陀落渡航の船(述懐?)もおもしろそうと、
ふっと付句を案じているうちに、「身を捨てる」ことばかりになって、あやうく、引き返すことにしました。そして、ここでは、花の句を詠むべきところであったことにも思い当たりました。

拙次
きのふよりけふみる花の色ふかし  蘭舎
友鶴の鳴きつつわたる花の朝
人はいさ明日もと思ふ花に鳥
ひもすがら経読む花の下蔭に
あだ波の名残りの花とおもふべし

よろしくご吟味、ご一直ください。

by 蘭舎 (2019-09-25 11:18) 

連歌楽歳

 きのふよりけふみる花の色ふかし  蘭舎
春 花 木類 きのふ(昨日)は1句もの、けふ(今日)は2句もの

 友鶴の鳴きつつわたる花の朝
春 花 木類 鶴は2句もの(只1、たづ1)鳥類 朝は2句もの(只1、今朝1) 時分

 人はいさ明日もと思ふ花に鳥
春 花 木類 人倫
 
 ひもすがら経読む花の下蔭に
春 花 木類 釈教 ひもすがら(終日)は時分にあたるか?

 あだ波の名残りの花とおもふべし
春 春 花」木類 ここのあだ波は非水辺

by 連歌楽歳 (2019-09-25 13:22) 

羽衣

宗匠さま 皆さま
今年もいきなり 曼珠沙華が満開となりました。
台風も過ぎ お彼岸ですね。お元気でいらっしゃいますか?

蘭舎さまは お風邪で大変でございました。
当方も 夏風邪 長患い致しました。
どうぞお大切にご養生遊ばされますよう。
二折裏十三句目
  
   きのふよりけふみる花の色ふかし   蘭舎さま 頂戴致します。

       付け
    酌めど尽きせぬ春のさかづき(盃)
    ひとや(人屋)の奥に消えぬ淡雪
    小さきおゆびの先の弥生野
    我は我なり春のまにまに(随意に)
    たれと遊ばむ永き日のまゝ

何かと障りあるやもしれず 何卒よろしくお導きの程お願い
申し上げます。
by 羽衣 (2019-09-25 21:24) 

連歌楽歳

 酌めど尽きせぬ春のさかづき(盃)
春 飲食

 ひとや(人屋)の奥に消えぬ淡雪
春 人屋は牢獄、囚人にとっては居所。 雪は降物、4句物、『岩波古語辞典』は淡雪を春のものとしていますが、『無言抄』は冬。『至宝抄』に残雪・雪間・雪消・雪解・雪消えぬと申しても春なり、ありますので、「消えぬ淡雪」を春と了解しましょう。

 小さきおゆびの先の弥生野
春 弥生野は3月頃の野、野は地儀。おゆびはオホユビの略で親指、およびなら指。およびの方がかわいいかも。人体

 我は我なり春のまにまに(随意に)
春 人倫 随意は字音になります

 たれと遊ばむ永き日のまゝ
春 人倫 日次の日 

by 連歌楽歳 (2019-09-26 00:37) 

羽衣

宗匠さま
早速のご吟味賜り 有り難うございました。
淡雪 のご教示恐れ入ります。
人屋の奥に(消えぬ⇒)消ゆる淡雪  の方が 春感 ございますようで
したら よろしく お願い致します。
指 は および が可愛らしく 有り難うございます。

蘭舎さまの 御花句 の
きのふ(昨日)が 一句もの けふ(今日)が 二句もの とのご教示
面白く存じました。 これ以後 注意せねばと 有り難く存じます。

本日も よく晴れた秋麗ですね。お彼岸明け とのことです。
よい季節となりましたが 早や初霜のたよりが~
皆さまにはどうぞ 食欲の秋 食べ過ぎにご注意ください。
蘭舎さま お大事に!
夢梯さま よろしくお願い致します。
by 羽衣 (2019-09-26 15:40) 

楽歳

♦2折裏14治定
 小さきおよびの先の弥生野
♦3折表1付
 萌え初むるものみな愛しひたすらに     夢梯
 春雨に濡れゆく色のやはらかく
 春の水ゆるゆる流れ潤へる
 をちこちの沢にみちくる春の水
 さわらびのかさねもうれし乙女らに
 狩衣にあげはの蝶の紋どころ
 外にも出む春のいぶきに身をあづけ(まかせ、さらし)

    ◇

 萌え初むるものみな愛しひたすらに     夢梯
春 「萌え初むるもの」で春の気分ですが、季語として通用するのかどうか、判断の難しいところ。「草萌・下萌」のように具体的であれば問題ないのですが。最終的な判断は付句作者にゆだねます。

 春雨に濡れゆく色のやはらかく
春 春雨は1句物 降物

 春の水ゆるゆる流れ潤へる
春 水は水辺用 

 をちこちの沢にみちくる春の水
春 沢は水辺隊体 水は水辺用

 さわらびのかさねもうれし乙女らに
春 「さわらびのかさね」は春の色目 人倫 「さわらびの(頃)さわらびのかさねもうれし……」と読めば、早春の草類。

 狩衣にあげはの蝶の紋どころ
春? 蝶は紋所によく使われるデザインです。平氏に愛用者が多かったとか。ただ、「蝶の紋どころ」が春の季語になるのかどうか、疑わしいところがあります。蝶ネクタイが春の季語になりますかね? ま、このあたりの感受性は人さまざまですので、判断は付句作者にゆだねます。衣類 「狩衣にあげはの蝶の(とまりて)紋どころ(のように見える)」と読めば、虫類。蝶については、連歌新式には説明がないが、産衣では1句物。

 外にも出む春のいぶきに身をあづけ(まかせ、さらし)
春 「身」には、身体・人倫の意味がある。あづけ・まかせ・さらしのニュアンスの判断は付句作者にお任せします。


by 楽歳 (2019-10-02 21:07) 

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