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電脳網千句第9 賦白何百韻  1折表 2019.2.1~

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     雪吊や六義(むくさ)の苑の澪つくし   如月
     春立ちぬれどなほ年の内       楽歳
   曳かれゆく車はかろき音をもちて     梢風
     うたあはせとて身なり整へ       蘭舎
   畳なはる山を清めし初あらし        羽衣
     険しき径に谷紅葉追ふ         夢梯
   雲晴れて月をしるべに頼りたき       遊香
     ほとほとと戸を叩く旅人         朝姫
    


 



   











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コメント 23

連歌楽歳

電脳網千句第9を始めましょう。

●1折1(発句)
 雪吊や六義(むくさ)の苑の澪つくし   如月
 ふつくらと雪置く松や大手門
 冬凪や縞かがやかせ潮境

    ◇

 雪吊や六義(むくさ)の苑の澪つくし
冬 雪吊は俳諧冬の季語、あの円錐形のフォルムは見ていて気持ち良いですね。 雪は降物(雪は4句物ですが、「雪吊」と熟語になっているので、4句の外) 数字 古今集序と六義園のお話ありがとうございました。苑(園)は居所(六義園はもともと柳沢吉保の別邸) 澪つくしは水路標識なので水辺用(参考:『産衣』では1句物)

 ふつくらと雪置く松や大手門
冬 雪は降物(4句物) 木類(松と松・松字と松字は7句) 大手門の松の雪とはゴージャスな風景ですね。大手門はお城の正門、宮(皇居)が居所なのでおそらく城も大手門も居所でしょう。ただし、連歌では門は「かど」と読み、「もん」は字音。大手門に適当な言い換えがなさそうなので、知らんふりしておきましょう

 冬凪や縞かがやかせ潮境
冬 水辺体(潮境、凪) 吹物(凪。凪は風がやんで海が静まった状態。風がやんだ状態を吹物と呼べるかどうか、悩ましいところですが)

       ◇

脇の句を勧進元の楽歳が頂き、表3句目からエントリーの順に、
 梢風→蘭舎→羽衣→夢梯→遊香→朝姫→千草→如月→楽歳
で進めたいと思います。


by 連歌楽歳 (2019-02-01 00:09) 

連歌楽歳

発句に

 雪吊や六義(むくさ)の苑の澪つくし  如月

を頂いて、電脳千句第9 賦白何百韻のはじまりです。賦物の「白何」の「何」とはこの場合、「雪」のことで、「賦白雪百韻」となります。

●1折2付け

 春立ちぬれどなほ年の内    楽歳
 霜夜のあけて薄日さすころ
 つくばの道の霜を踏む今朝

   ◇

 春立ちぬれどなほ年の内
冬 「年内立春」は和歌で春季、連歌・俳諧で冬季ということになっています(2019年は2月3日節分、4日立春、5日旧暦新年、となります) 

 霜夜のあけて薄日さすころ
冬 霜は降物 時分(『連歌新式』によると「夜の更ける」は非時分。すると、「夜の明ける」も非時分か? 「夜のあけて薄日さす」で朝時分) 光物

 つくばの道の霜を踏む今朝
冬 霜は降物 今朝は2句物(けさ1、朝1) 時分 つくばの道は連歌の異称 古今集仮名序の「むくさ」は和歌だけでなく連歌のスタイルにも影響を与えているとのことなので。



by 連歌楽歳 (2019-02-01 15:15) 

お名前(必須)



雪吊や六義(むくさ)の苑の澪つくし  如月

  春立ちぬれどなほ年の内    楽歳

    付

あづまやに小さき鳥の声まねて   梢風
曳かれゆく車はかろき音をもちて   〃
おぼろ夜の月を鏡にうつしゐて    〃

○新しい連歌のスタート有り難うございます。「年内立春」は確かに「古今和歌集」では春の部立ですね。連歌・俳諧では冬の季語というのも面白く思います。芭蕉句の「春は来ぬ年は行きけん小晦日」と三つも季語が入っているのを見ると「年内立春」に対する歌人・俳人のとまどいが伝わってきます。

楽歳様、春の句も出しましたが、連歌では季移りはどのように考えられているでしょうか。蕉門はまったく自在ですが、現代の連句人は律儀に雑を挟みます(季題配置表に忠実に作るからだと思いますが)。この辺りお教え頂ければ有難いです。

如月様の発句の「六義(むくさ)」は、「古今和歌集仮名序」には「六くさ」とありますし、「六義」の漢語はどうですか。ルビをふれば許容範囲になりますか。

よろしくお捌き下さい。

このところ通信の不具合起きており書き込みが遅くなりました。今日改善しました。

by お名前(必須) (2019-02-03 21:20) 

連歌楽歳

 あづまやに小さき鳥の声まねて   梢風
雑 居所 鳥類

 曳かれゆく車はかろき音をもちて
雑 

 おぼろ夜の月を鏡にうつしゐて
春 月 光物 夜分 「朧」は連歌と俳諧で使い方が少々異なるようです。俳諧では「おぼろ」「おぼろげ」を春の季語として使いますが、連歌では「おぼろげといふ詞、春にあらず。月を結びては春たるべし」(『無言抄』)。また、「おぼろ夜」は「おぼろ月夜」の省略形で連歌では「おぼろ月夜」を折り目正しい言葉としていました(『無言抄』)。「おぼろ夜の月」だと月がだぶる感じがしないでもありませんが、日本語に「お湯を湧かす」、英語に boil hot waterという語法があるので、さわりなしとしましょう。

連歌の人も季移りを自在にやっていたようです。良基・救済一門の文和千句第1で、第77句から85句にかけて春3句+冬2句+秋4句と続けています。

古今真名序の「六義」が仮名序の「むくさ」にあたります。『六義園記』の中に「六義園」を「むくさのその」と柳沢吉保自身が呼んでいたと書いてあるそうです。六義園の案内パンフレットで読んだ記憶があります。このような歴史的背景を考えると、「六義(むくさ)」は許容範囲内と考えられます。

by 連歌楽歳 (2019-02-03 23:10) 

梢風

楽歳様お応え有り難うございます。『無言抄』の「おほろけといふ詞、春にあらす。月をむすひては春たるへし」という言葉の錬金術はとても面白く思います。「朧夜」は「朧月夜」のこととされますが、俳諧では「朧夜」で月の句になりませんが、とは言え「おぼろ夜の月を鏡にうつしゐて」はやはり「白い白馬」調で、楽歳様のご温情頂きましたが、ここは「おぼろなる月を鏡に映しゐて」の方がまぎれはなさそうで、変更させて頂ければと思います。

 

おぼろげといふ詞、春にあらず。月を結びては春たるべし
by 梢風 (2019-02-04 08:48) 

連歌楽歳

梢風さま、みなさま
1折表3付け句の修正でです。


 おぼろ夜の月を鏡にうつしゐて
    ↓
 おぼろなる月を鏡に映しゐて

と変更しました。




by 連歌楽歳 (2019-02-04 12:22) 

蘭舎

楽歳さま 皆様

おはようございます。
春ですね。といってもしばらくは、冴え返り、冴え返りつつ・・。

むくさの苑のゆかしい冬景色にはじまる、新しい一巻、たいへん
楽しみです。どうぞ、宜しくお願いいたします。

梢風さまの

曳かれゆく車はかろき音をもちて   

頂戴し、四句目を案じました。

雲をあつめるしののめの空   蘭舎
ふりむく牛の眼やさしき
日かげほのめく道の傍ら
たなびく山は風をはぐくみ
うたあはせとて身なり整へ

ご吟味ほどお願い申し上げます。

by 蘭舎 (2019-02-08 06:45) 

蘭舎

訂正です。

一句目

雲をあつめる →雲をあつむる

蘭舎拝


by 蘭舎 (2019-02-08 06:49) 

連歌楽歳

 雲をあつむるしののめの空   蘭舎
雑 聳物 天象 時分(早朝)

 ふりむく牛の眼やさしき
雑 獣類 

 日かげほのめく道の傍ら
雑 「日かげ」は「日影」(光物)。「日陰」だと俳句で夏季。「何事をわれなけくらんかけろふのほのめくよりも常ならぬ世に 菅原孝標朝臣女 続古今集」に似た景色。

 たなびく山は風をはぐくみ
雑 山類 吹物

 うたあはせとて身なり整へ
雑 「身なり」も身体のうち

by 連歌楽歳 (2019-02-08 12:16) 

羽衣

宗匠さま 皆さま
トップのお写真 今朝の 淡雪に椿 でしょうか?
ご無沙汰致して居りますうちに はや春も立ち
いよいよ 電脳連歌 第九 はじまりました。
大合唱にお相伴させて頂けます゛幸運‘ 有り難く 何卒よろしく
お願い申し上げます。

四句目
     うたあはせとて身なり整へ   蘭舎さま    頂きます。

           五句目 付け
     
     秋草の彩(いろ)のあはれをきほふ(競ふ)らん
     畳なはる山を清めし初あらし
     きざはしの秋津羽いともけざやかに 
     御簾近き秋津羽いとも軽やかに

秋季で案じてみましたが ご吟味のほど よろしくお願い致します。

明日もまた 雪だるまマークの予報です。
皆さま どうぞお大切にお過ごし遊ばされますよう~



    


by 羽衣 (2019-02-10 00:43) 

連歌楽歳

 秋草の彩(いろ)のあはれをきほふ(競ふ)らん
秋 草類 

 畳(たた)なはる山を清めし初あらし
秋 初嵐は吹物 山類

 きざはしの秋津羽いともけざやかに
秋 虫類(秋津羽は『産衣』では雑、『毛吹草』で秋) きざはし(階)は5句物の橋(橋、御階、梯、名所、浮橋)の1つ。秋津羽にはうすもの(羅)と強い連想があり、前句を念頭におくと恋が匂う(「秋津羽の袖ふる妹を玉くしげ奥に思ふを見給えへあが君 万葉集」「とる袖も羅匂ふ扇かな 宗祇」)が、この解は1折表には不向き。ここは毛吹草にしたがって虫の秋。御階は非居所

 御簾近き秋津羽いとも軽やかに
秋 虫類 御簾は居所用(無言抄)

by 連歌楽歳 (2019-02-10 12:38) 

羽衣

宗匠さま
早速のご吟味 大変有り難うございました。
本日も 春らしい素敵な工芸品?のお写真 楽しませて頂いております。
その後で 大変心苦しいのですが あらためて拝見致しますと
打越に かろき(音)とございましたので 御簾近き~ の方を

    御簾近き秋津羽いともけざやかに    と致し

    きざはしの秋津羽風の随意(まにま)なる

とさせて頂きたく 万が一不都合等がございませんでしたら
よろしくお願い申し上げます。誠にお手数お掛け致します。

本日は雪催いもなく 上々のお天気です。(寒晴れの感じですが)
皆さまには よい連休となられますよう~
by 羽衣 (2019-02-10 14:52) 

連歌楽歳

●1折表5付け修正
 
 御簾近き秋津羽いともけざやかに    羽衣
秋 虫類 居所用

 きざはしの秋津羽風の随意(まにま)なる
秋 虫類 吹物 階は5句物(橋のたぐい)

「かろき」と「軽やか」の打越の修正を有難うございました。

今回の飾り写真は昨年の雛祭りのころ、目黒雅叙園の百段階の雛飾りを見に行ったときのもの。レストランで食事して、トイレに行ったら、トイレのホールにこの工芸品が飾ってありました。そうですね、わかりやすい写真と取り替えましょう。

by 連歌楽歳 (2019-02-10 17:25) 

羽衣

宗匠さま
お休みの所を 早速に有り難うございました。
さすが 目黒雅叙園! 一度物見遊山致したいものです。
脇を何度か通ったことはございますが~いつも貧乏暇なしで~
お雛様も もうそういう時節ですね。 
興味深く貴重なるお写真 有り難うございました。 
何時か此方で 皆さまとお食事でもする機会がございますと
よろしいですね。勝手ながらその日を楽しみに~
 
では 夢梯さま よろしくお願い致します。 
by 羽衣 (2019-02-11 01:36) 

連歌楽歳

夢梯さまから1折表5治定、第6付句を頂きました。あいにく風をひかれたご様子です。おだいじに。

●1折表5治定
 畳なはる山を清めし初あらし   羽衣

●1折表6付け
 紅葉の径は彩とりどりに    夢梯
 案山子の笠の歪む穭田
 紅葉の下のさゝやかな宴
 しばし潤ふ豊年の邑
 険しき径に谷紅葉追ふ

   ◇
 紅葉の径は彩とりどりに    夢梯
秋 紅葉は3句物(只1、梅桜などに1、草紅葉1)

 案山子の笠の歪む穭田
秋 案山子も穭田も秋の季語 田は地儀

 紅葉の下のさゝやかな宴
秋 紅葉は3句物(只1、梅桜などに1、草紅葉1) 「ささやかな宴」は「エン」と読んで7音、「うたげ」と読むと8音。「エン」は字音なので、
 紅葉の下の宴さゝやか
としましょう。

 しばし潤ふ豊年の邑
秋 豊年(ほうねん)は字音なので、
 しばし実りの秋に潤ふ

と変えましょう。

 険しき径に谷紅葉追ふ
秋 紅葉は3句物(只1、梅桜などに1、草紅葉1) 谷は山類体


by 連歌楽歳 (2019-02-18 22:50) 

遊香

遅くなりました。
電脳千句第9、よろしくお願いいたします。

夢梯様の
険しき径に谷紅葉追ふ
いただきまして、付

小牡鹿の耳そば立てる気配して 遊香
何処方へ走り抜けしや鹿のこゑ
鏑矢の折れしを拾ふ秋の暮れ
草かげに跳ねるを競ふきりぎりす

猪鹿蝶の影響か(笑)、鹿が登場しました。
「気配」はNGでしたら、下句を「影さして」にでも。

そのほかお手直しのほど、よしなにお願いいたします。
遊香
by 遊香 (2019-02-22 10:21) 

連歌楽歳

秋3句目のここは月の出番ですが、どうしましょう?
月の句につくりかえますか?
それとも、次の朝姫さまに月をまわしますか?
遊香さまの意向をお知らせください。
月をお願いしますと、念を押すのを忘れてしまいました。
申し訳ない。



by 連歌楽歳 (2019-02-22 11:48) 

遊香

失礼いたしました!
急いで、直しました。

鏑矢の折れしを拾ふ月明かり
月かげに跳ねるを競ふ子らの声
雲間から弓張り月のあざやけし(あざあざと)
雲晴れて月をしるべに頼りたき

で、いかがでしょうか。
by 遊香 (2019-02-22 14:41) 

連歌楽歳

遊香さま
月の句ありがとうございました。

●1折表6治定
 険しき径に谷紅葉追ふ  夢梯

●1折表7付け
 鏑矢の折れしを拾ふ月明かり   遊香
秋 月 光物 夜分 

 月かげに跳ねるを競ふ子らの声
秋 月 光物 夜分 人倫

 雲間から弓張り月のあざやけし(あざあざと)
秋 月 光物 夜分 聳物 「あざやけし」は手持ちの辞書に見当らず、『日本歌語事典』(大修館)に「この日ごろ桜ゆたかに咲きをりて風ふくときに幹あざやけし (長風 鈴木幸輔)」の用例がありました。歌短歌専用の言葉らしいですね。よくご存知で。「あざやけし」とするか、「あざあざと」とするか、朝姫さまのお好みで。
 
 雲晴れて月をしるべに頼りたき
秋 月 光物 夜分 聳物




by 連歌楽歳 (2019-02-22 16:34) 

朝姫

楽歳様、皆様

電脳千句第9、またどうぞご指導宜しくお願い申し上げます。

遊香様の月の句、いずれも素敵ですね。
弓張り月の句は「あざやけし」の方が月の美しさをより表しているように思いますが、今回はこちらの句をいただきました。

 雲晴れて月をしるべに頼りたき


  はるけく仰ぐ雁のつらなり   朝姫
  ほとほとと戸を叩く旅人
  遠く聞こゆる篠笛の音

宜しくお願い申し上げます。

by 朝姫 (2019-02-23 11:02) 

連歌楽歳

  はるけく仰ぐ雁のつらなり   朝姫
秋 雁は2句物(秋1、春1)鳥類 前句の秋の「月をしるべに」を踏まえて秋。(春の雁は「帰る雁」「行く雁」とするならいがあった)

  ほとほとと戸を叩く旅人
雑 旅 居所体 人倫
 
  遠く聞こゆる篠笛の音
雑 

by 連歌楽歳 (2019-02-23 13:04) 

千草

畳(たた)なはる山を清めし初あらし  羽衣さま
雲晴れて月をしるべに頼りたき     遊香さま

百韻九巻のお仲間に入れていただきありがとうございます。
此度の巻のご連衆御一同様の付けを拝見いたしながら、実は、羽衣様の「初あらし」と遊香様の「雲晴れて月を」とは天象の打越のように思われてならなかったのでありましたが、それは後世の連句の立場に立ってのことなのだと連句・連歌の差異に思いをいたしております。
確かに、別ページの「進行表」を拝見すると初あらしは「吹物」雲晴れて月をには「光物・聳物」とありますので、カテゴリーが違えば不嫌越とされる例と理解にいたりました。
「あらし」に関しては、私にはイコール暴風雨という思い込みがあったことも申し上げなければなりません。辞書を見ると古語辞典には「荒い風。特に山風」、広辞苑には第二項にようやく出てくる「さらに、広く、暴風雨」で、言葉の歴史を感じました。百人一首の「あらし吹く三室の山の」も「吹くからに秋の草木のしをるれば」も「吹く」なのだと再確認いたしました。正確を期してか、嵐は、気象用語ではないようですね。ここで英語が登場するのはお門違いではありますが、念のため、訳語とされるstormを新オクスフォードで見ますと、直訳で、「強風と通常は雨・雷・稲光・または雪を伴う大気の激しい擾乱」とあり、彼我の言葉と風土の密接な関係を噛みしめ、嵐とstormが必ずしも一致しないこともおかげ様で確認することができました。
初あらしとはまことに美しい季の詞としみじみ感じ入りました。
ただ一方、広辞苑には、嵐の複合語として「嵐の上」があり、説明に『「嵐の吹く上の方。新後撰和歌集(秋)「――に月ぞなりゆく」」の使用例が掲載されており、それでは、嵐と月には切っても切れない関係があるみたいではないかとやや悩みました。

以下は連歌とほぼほぼ無縁の余談で恐れ入りますが、美しい秋の句を拝読しながら歌舞伎の「鳴神」も想起しましたことを申し上げたいと思います。雲の絶間姫に籠絡された上人の怒りはあらしの範囲を越えて暴風雨だったことでしょう。
また、部屋の雛人形を見ますと「笛鼓扇を終う嵐かな」などと思いは現代の五人グループに。戯れ句でございます
「初あらし」には、いっぱいお勉強させていただきありがとうございました。

本題に戻りまして
雲晴れて月をしるべに頼りたき       遊香さま
ほとほとと戸を叩く旅人         朝姫さま

朝姫さまの旅人を頂戴したいと思います。
ただ、ほとほとが擬音語ですと、第三の車の音が。。と、ちょっと思いましたが、これは余計なお世話ですね、お許しください。
付け
   とつくにのいとめづらしき物語    千草
   書きぶりの美しき真名手習へる
   言の葉もなく押し黙る一隅に
   連れてゆく葦毛の駒もおとなしく 

よろしく御捌き下さいませ。千草     
   


by 千草 (2019-02-24 18:30) 

連歌楽歳

   とつくにのいとめづらしき物語    千草
雑 国郡 

   書きぶりの美しき真名手習へる
雑 

   言の葉もなく押し黙る一隅に
雑 言の葉は2句物(言葉、言の葉1、言の葉の道は別) 数字

   連れてゆく葦毛の駒もおとなしく
雑 馬は1句物(馬と言っても駒と言っても) 獣類

     ◇
初嵐をめぐるお話を楽しませていただきました。

なお、「初嵐と月」の“天象打越”容疑ですが、
 月は峰こそはじめなりけれ
 木の日の出でし雲間とみえつるに
 しぐれの空も残る朝霧
       (文和千句第1)
空はまぎれの無い天象ですので、古典連歌師は月を天象に入れていなかったということですね。
 茴香の実を吹落す夕嵐
 僧やゝさむく寺にかへるか
 さる引きの猿と世を経る秋の月
        (市中は)
芭蕉のころも同じ。

現代の歳時記の項目分類のせいで打越の感じがするのでしょう。角川の『合本俳句歳時記』では「梅雨」は天文、『十七季』だと天象。


by 連歌楽歳 (2019-02-24 22:13) 

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